ACCUTRON

- 世界初の静電誘導腕時計 -

静電誘導という新たなるイノベーション

1960年、ブローバが生み出した、世界初の音叉式電子時計というエポックメーキングな時計“アキュトロン”。
それから60年の歳月を経た2020年、静電誘導という新たなるイノベーションを搭載し、新生アキュトロンとして「アキュトロン スペースビュー 2020」「アキュトロン DNA」を発売しました。
革新的な発明と画期的な技術への情熱を秘めた新ブランド、アキュトロンが華々しいデビューを飾ります。

1960年当時の広告

世界に衝撃を与えた音叉式電子時計

アキュトロンは、その名が"Accuracy(正確性)"と"Electron(電子)"に由来するように、最新の電子技術を駆使した高精度の追求がアイデンティティです。
当時ブローバのエンジニアだったマックス・ヘッツェルは音叉に注目し、これを搭載した電子時計を世界で初めて完成させました。

1960年当時のアキュトロンのクロック

機械式時計が主流だった1960年当時、月差±1分の精度はまさに衝撃的で、米国のリンドン・ジョンソン大統領からの公式ギフトとしてアキュトロンのクロックが各国要人に贈られたことや、NASAのアポロ計画に計時装置が採用されたことも、その証といえるでしょう。
また、内部を露出させた独自デザインでも高い評価を集めました。基板の保護に使われたグリーンやチューニングフォークのコイルのコッパーが印象的なフルスケルトン文字盤の時計は「スペースビュー」と名付けられ、アキュトロンを象徴するデザインとして人々に愛されました。

1960年代のスペースビュー

デザインは初代モデルのコンセプトを踏襲

「アキュトロン スペースビュー 2020」「アキュトロン DNA」は、時計史に燦然と輝くアキュトロンの DNAを正しく受け継いでいます。それはただスタイルを真似るのではなく、コンセプトそのものを継承することを意味します。
「初代モデルに格別な敬意を払いました。そして当時の開発者が成し遂げようとしたことを突き詰めれば、良いモデルができると信じたのです」
そのためデザイナーは社内やミュージアムを駆け回って貴重な資料にあたり、時計コレクターから実物を借りて観察し、奥深くにしまうはずの部品を主役のステージへ登らせるという斬新な意思を継いで、ムーブメントをなるべく高い位置へ配置しました。さらにはムーブメントが映えるよう最上部のプレートごとデザインし、静電誘導という新たな電子時計の印象を鮮明にしました。

約10年を費やした静電誘導機構

革新的なのが、世界初の搭載となる静電誘導の機構です。約10年前から基礎研究を始め、製品化・量産化に至るまで約5年の歳月を必要としました。
これは、文字盤の5時と7時位置に搭載した静電誘導発電のツインタービンが、腕の動きに連動して高速回転することで、電力が発生する仕組みです。時分針は蓄電池に蓄えられた電力によって稼働し、秒針は10時位置にある静電誘導モーターによって動きます。回り続けるモーターの動きは実にユニークで、つい時を忘れて見入ってしまうかもしれません。
またパワーセーブ機能を備えることで、消費する電気を抑えるため、1日約60分以上(約6000歩以上)装着して毎日歩行すれば、より永くご使用することができます。つまり、静電誘導時計は人の動きにより時計が振られることで、静電誘導現象を起こし、発生した電気で動く、持続可能なエネルギーを使用した、環境に優しい時計なのです。

「初代モデルは時計史上最も重要なイノベーションのひとつでした。静電誘導機構は、アキュトロンのDNAを受け継ぐにふさわしい技術だと考えています」
開発を担ったアキュトロンのエンジニアは、その出来に自信をのぞかせます。
ただ世界初の試みであったために、製品化には多くの困難があり、静電気の帯電量やモーター駆動、発電量などを計算しつつ美観にもこだわらなければならないため、顕微鏡レベルの精度設計と熟練の加飾技術が必要でした。静電誘導の特質上、静電気を帯電させるために、ホコリやチリがつきやすい低湿度環境で作業しなければならず、清浄度を最高クラスに引き上げた特別なクリーンルームを新設し、厳密な管理下で組み立てています。

個性際立つ新生アキュトロンの2ライン

新生アキュトロンは、1960年発売の初代モデルを強く感じさせる「アキュトロン スペースビュー 2020」と、初代モデルを現代風にアップデートしフューチャリスティックな雰囲気を醸し出した「アキュトロン DNA」の2ライン5モデルを展開しています。 60年の歳月を超えて新しく誕生したアキュトロンは、静電誘導機構という世界初のイノベーションで、再び世界に驚きと興奮をもたらします。

アキュトロン スペースビュー 2020 / アキュトロン DNA